ドイツの扉

ドイツの扉

1年間限定のドイツ生活。わからないことだらけだけど、ドイツの扉をたたいてみます。 → 2018年3月末に帰国しました。ちょくちょくドイツには行くので、引き続きドイツのことや日独異文化について書いていきます。

ドイツのヘアスタイリング剤事情

太い、硬い、多い、くせ毛という髪の毛の四重苦を抱えてこれまで生きてきましたが、ドイツという国はここに乾燥と硬水によるダメージをプラスしてくれました。もうボロボロでお手上げ状態。

 

日本にいる頃は、あごの長さのボブをこまめに美容院で切ってもらうことでなんとか凌いできました。しかし、ドイツではそうはいかないことはわかっていたので、出国半年前くらいから肩につくまで髪を伸ばし、出国直前にデジタルパーマをかけてきました。

 

しばらくの間は洗髪後にオイルを揉みこむことでパーマを維持してきましたが、さすがにそろそろとれかけ。もう30代半ばもすぎているので、とれかけのパーマからは生活感というか生活に疲れた感が漂ってしまうのが悲しいところ。

 

そういうわけで、ここのところ取れかけのパーマを復活させつつ、乾燥とダメージで広がる髪を抑えるためのスタイリング剤を探していました。

 

しかし、ドイツの製品はドイツ人の髪のために作られているもの。スタイリング剤を求める旅はかなり難航しました。

 

そもそもドイツで売られているヘアスタイリング剤を見る限り、ドイツ人が求める理想のヘアスタイルとはこんな感じだと思うのです。

 

1.ボリュームが命

 

スタイリング剤の多くを占めるのがヘアスプレーとワックスなのですが、ボリュームアップのためのものがやたら多い。たしかに細くてこしがなさそうな髪の毛の人が多いので、ボリュームを出すことで「スタイリングしてます」感を出すことができるのだと思います。

 

2.ツヤが命

 

スプレーにしろワックスにしろトリートメントにしろ、ツヤだしをうたうものが多いです。そしてヘアスタイルにこだわっている感じの人たちの中にはニスでコーティングしたようにツヤッツヤの髪をしている人が多い。日本人にとってはこのツヤはちょっと不自然に感じます。

 

 

3.ホールド力(りょく)が命

 

ヘアスプレーやワックスには5段階でホールド力が表示されているものが多いのですが、そのほとんどがマックスの「5」。ナチュラルにふんわりまとめてくれるようなものはなかなか存在しておらず、ホールド力が「3」以下のものがなかなか見つかりません。

 

柔らかくてくせのある髪をした人が多いドイツのこと、髪の毛をゆるくまとめるときにはスタイリング剤自体たいして必要ないのだと思います。スタイリング剤を使ってまでまとめたいというときには、髪の毛一本すら乱れてほしくないという場合なのかもしれません。

 

こんなわけで、パーマのカールはしっかり出しつつ、ボリュームは押さえながらまとめてくれるようなスタイリング剤はなかなか見つからなかったのです。

 

ドイツのドラッグストアでは日本のように商品のサンプルを置いてあるわけではないので(場所やお店にもよるのかもしれませんが)、基本的に一発勝負。できるだけ失敗を減らすためにもネットで口コミを読みまくりました。

 

そして見つけたのがこちら↓

 

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シュヴァルツコプフのカールヘア用のスタイリング剤。口コミを読む限りでは、天然パーマのドイツ人女性が愛用しているみたいです。近所のドラッグストアにもちゃんと置いてありました。そして、珍しくホールド力が「3」。これでもEtra Stark(スーパーハード的なこと)と書いてあります。「5」なんてもうほぼボンドなんじゃないかと恐ろしくなります。

 

左側はスタイリング用のムース。

ボリュームアップのスプレーがメジャーな中で、ムースは珍しいと思います。乾く前の髪に軽く揉みこむと、無事にパーマが復活。そして一日ウェーブが保たれます。がちがちに固まったらどうしようかと思ったのですが、ちゃんと手櫛でほぐすことができる程度のホールド力です。ただし、あんまりしっとりまとまるタイプではないため、ボリュームは結構出ます。

 

右側はクリーム状のスタイリング剤。

こちらも髪が濡れた状態で毛先に軽く揉みこみます。ムースほどしっかりとパーマのウェーブが細かくは出ないのですが、ボリュームはかなり抑えられるし、乾く前に軽く手でねじっておくと大き目のカールが一日キープされます。乾燥にも強そうです。

 

どちらも使い心地は悪くないので、その日の気分と天気で使い分けています。

 

 

これらのおかげで何とかパーマは復活したものの、帰国まで伸ばし続けるわけにはいきません。どこかで観念して美容院に行かないといけないのはわかっているのですが、ドイツ生活の先輩方のブログを読む限り、みんな美容院では散々な目に遭っているよう。最終的には日本人の美容師さんがいるデュッセルドルフまで飛ぶしかないのでしょうか?!

 

 

 

 

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ドイツ人にとって合理的なフォークの位置とは

ドイツでの日常のあれこれにも随分慣れてきたと思うのですが、いまだに慣れないというか毎回真面目に驚いてしまうのが、カフェやレストランでケーキをオーダーしたときのフォークの位置。

 

日本だとケーキと一緒にお皿に乗って出てくるか、お皿の横にナプキンと一緒に置いてもらえるのが普通だと思うのですが、ドイツではこうです。

 

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ぶさっとケーキに突き刺さって出てきます。

 

ちょっとお洒落なティーハウスにいったときはこうでした。

 

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遠慮がちに、でもしっかりとケーキの側面に刺さっています。

 

食いしん坊すぎていつも写真を撮る前に食べてしまうため、ケーキに突き刺さったフォークの写真の手持ちが少ないのですが、ドイツではこれはごく普通のことのようです。日本人ならぎょっとしてしまう光景ですが、ドイツ人は誰も驚きません。

 

なぜケーキにフォークを突き刺して持ってくるのかとうちのドイツ人(夫)に尋ねたところ、「そのほうが運ぶ途中で床に落とす心配がないから」とのこと。

 

ちなみに肉料理のナイフもよく肉に刺さって出てきます。

 

見た目より合理性、効率性を重視するドイツ人らしいといえばそうなのかもしれませんね。

 

ドイツソーセージの定義とは?

ほぼ毎週土曜日の朝には近所の肉屋に買い物に出かけます。どちらも午後にはお店を閉めてしまうので、10時前には行かないとお目当てのものは売り切れてしまいます。

 

今週は夫が買い物をしてきてくれました。買ってきたものの一部がこちら↓

 

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未だに慣れないのが、このお皿に乗っているほとんどが「ソーセージ(ドイツ語ではヴルスト)」だという事実。

 

私の目にはどうしても、「ハムの盛り合わせ」に見えるのですが、このなかで「ハム」と定義されるのは左下のものだけ。あとはサラミも含めて全部ソーセージなんです。中央のパテのようなものも「レバーヴルスト」と呼ばれる立派なソーセージのひとつ。右側の薄切りされた丸いものも、ソーセージ。私にはハムにしか見えませんが、基本的にこういった加工をされたものはハムとは呼ばないそう。

 

さすがソーセージの国ドイツ。ソーセージの定義は日本のそれとはずいぶん違うようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ドイツでアイスコーヒーを注文するとどうなるか

コーヒーはホット派なので、普段ほとんどアイスコーヒーを飲むことはないのですが、蒸し暑い日のアイスコーヒーは美味しいもの。氷が溶けてちょっと薄くなってしまうのも、なんとなく夏の味として許せてしまうのが不思議です。

 

しかし、日本人が思い浮かべるアイスコーヒーというものはドイツには存在していない気がします。なぜなら、ドイツでアイスコーヒーを注文すると…

 

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でてくるのはこれです。

 

そう、アイスクリーム+コーヒー。

要するにコーヒーフロートのようなもの。

初めて注文したときの衝撃は忘れられません。

 

これはこれで美味しいんですけどね。

 

 

ドイツから小旅行〜アムステルダム〜気になったもの編

アムステルダムは運河も美術館も素晴らしかったのですが、私が何よりも気になったのがこれ。

 

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アムステルダムだけなのかオランダではどこもそうなのかわかりませんが、レストランではフォーク、ナイフ、ナプキンがこういった小さな袋に入って出てくるのです。ビールメーカーの広告になっているものやお店のロゴが入っているものが多いようでしたが、どれもなんだかすごく可愛く思えました。

 

なんていったって、ドイツではケーキにフォークがブスッと刺さった状態で出てきますし、肉の塊にもナイフが刺さった状態でテーブルに運ばれてきますから。

 

お隣の国とはいえ、ずいぶん違うものですね。

 

 

ドイツから小旅行〜アムステルダム〜グルメ編

美味しいオランダビールを求めて訪れたアムステルダム。食べ物は正直なところ期待していなかったのですが、ビールのお供に最高だと思ったのがこれ。

 

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ビターバレンというオランダ版コロッケのようなもの。濃厚なクリームコロッケの中身が牛肉といえばわかりやすいでしょうか。

 

バーで注文したところ、「これはフォークを使わず手で食べてくださいね。口を火傷するのも味のうちですよ、あはは。」と店員さんに言われました。

 

中身は恐ろしく熱いクリームなので、恐る恐るでしたが手づかみで。濃厚な味にマスタードがよく合います。居酒屋の鉄板メニューのようなものらしく、あちこちのバーで見かけました。

 

これからオランダ旅行を計画している方は、ビターバレンを楽しむためにもウェットティッシュをお忘れなく!

 

 

ドイツから小旅行〜アムステルダム〜お酒編

パスポートに押される入国/出国のスタンプは海外旅行の楽しみの1つだと思うのですが、EU内の移動の際にはそれがないのがちょっと残念。とはいえ、国内旅行の感覚で外国に行けるというのは良いものです。

 

先週末はドイツからアムステルダムに行って来ました。最寄りのニュルンベルク空港からたった1時間15分で到着です。アムステルダムは空港から市内までも電車で15分くらいなので、本当にあっという間に着いた感覚です。

 

アムステルダムに着いて改めて気付いたのですが、オランダ語ってドイツ語に似てる!字面を見てもそうは感じなかったのですが、車内のアナウンスなんかを聞いたり、レストランのメニューを口に出したりしてみると、ドイツ語の方言みたい!ドイツ人夫と2人でなぞなぞ感覚でオランダ語の意味を推測して盛り上がっていました。

 

それはさておき。

 

今回の旅の目的はオランダのビールを試すこと。

 

オランダといえばハイネケンですが、個人的な好みとしては、ハイネケンは味が薄い。きっと他にも美味しい地ビールがあるに違いない!!ということで、あちこちで飲み歩きました。それはもうあちこちで。

 

 

思っていた以上にオランダにはビール醸造所が多く、これまで聞いたことがなかったビールをいろいろ試しました。

 

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(↑ドイツのビールマグに比べると小さなグラスに入っているので驚きましたが、このビールはアルコール度数が高め。この量で出されるのも納得。)

 

しかし、どれもそれなりに美味しいのですが、どちらかというとさっぱりした味。個人的にはドイツ風のどっしりしっかり味があるビールが好きかも。

 

 

最終日のフライト3時間前に立ち寄った、オランダビールだけを扱うバー、Arendsnest  (http://www.arendsnest.nl/mobile/ )で店員さんに話を聞いたところ、アムステルダムではベルギー風のビールが主流で、ドイツ風のものはあまりないそう。確かにベルギービールを置いている店が多かった気がします。

 

最後の最後にその店員さんの友達がやっているというバーを紹介してもらい、駆け込みで行ったのですが、そこで出会ったオランダの蒸留酒、ジェネバがとても美味しく印象に残りました。

 

いわゆる「ジン」なのですが、オランダではストレートをビールと一緒に飲むことが多いそう。ちょこっとずついろんな種類を試させてもらい、気に入った一杯を頂きました。グラスから溢れるほどなみなみに注いでもらえましたが、これもオランダ流でしょうか?

 

そのお店で一緒に試した果物のリキュールも美味しく、オランダ飲んだくれ旅の大満足な締めくくりになりました。

 

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(↑これはプラムのリキュール。梅酒とはまた違う甘さと後味で、いくらでもぐいぐい飲めそうな恐ろしさ)