ドイツでおすすめのハーブティー
ハーブティーというと何となくお洒落な響きですが、ここドイツではハーブティーは薬扱いのことが多いようです。薬局に行くと、通常の薬だけではなく乾燥させたハーブの束や刻んだハーブが積まれていることがあり、ハーブが薬としてドイツ人の生活に根付いていることがわかります。
私は風邪をひきやすく、また頭痛持ちでもあるので、高校生のころから風邪薬と頭痛薬は手放せませんでしたが、ドイツに来てからはドイツのハーブティーを試すようになりました。
いくら薬とはいえ、ハーブティーなんて所詮お茶でしょ?と最初のころは思っていたのですが、これが意外と効くのです。
私が良く買うのはこの3種類。このメーカーのハーブティーはスーパーやドラッグストアでも買えるのでお手軽。値段もひと箱1ユーロしません。
左から、喉用のお茶、セージティー、「頭とリラックス」用のお茶。
一番よく飲んでいるのはセージティーです。ちょっと喉が痛いかなと思った時に飲むと抜群の効き目。セージキャンディーも薬局に売ってあるのですが、これもよく効きます。ただし、セージは子宮を収縮する効果があるらしく、妊娠中は飲んではいけないそうです。
喉用のお茶は少しだけねっとりした甘さがあるお茶で、咳が出ているときや痰が絡むときに飲むと喉が落ち着きます。
「頭とリラックス」という妙な名前のお茶はラベンダーの香り。頭がすでに痛くなってしまった後だとあまり効き目はありませんが、PC作業を長くしていた時や、携帯を見ると目がチカチカするときなどの頭痛の予兆があるときに飲むと、頭がすっきりします。
どれもケミカルな薬のように「効いてる!」という感じはないのですが、症状がまだ軽いうちに飲むと緩やかに効いているのがわかるので、漢方薬のようなものでしょうか。
このメーカーのハーブティーは箱も小さく値段も安いので、ドイツ旅行のお土産にもおすすめです。あくまでも薬なので、あまり美味しいものではありませんが。
ドイツで理想の老後について考える
「将来の夢」を語るには年を取りすぎた、と30歳を過ぎたあたりから思うようになりました。10代のころの将来はキラキラしたものだったけれど、30代の将来には自分の生活、健康、年金、親の介護のことなど現実的なことが立ちはだかるもの。
我々の老後は暗いぞ!と思ったりもしていたのですが、最近老後はこんな生活がしたいと夢を持つようになってきました。
その理由は、ドイツの語学学校で素敵な大人にたくさん出会ったこと。
私が通う語学学校は30代から60代までの割合が多い大人の学校。
世界中から学生ではない大人たちがドイツ語を学びに集まります。おそらく私の学校に大人が多い理由は、短期間でも受講ができること。最低1週間からでも飛び込みの受講が可能ということもあり、バカンスがてら授業を受けていくという人が結構な数います。
旅行が趣味というオーストラリア人夫婦や、ドイツに自分たちのルーツを探しに来たブラジルの農場主の夫婦、去年旦那さんを亡くしたばかりで気分転換に来たというタスマニアの女性、退職後趣味だったドイツ語のブラッシュアップにやってきたアメリカ人の男性。みんな50代後半〜60代なのですが、すごくアクティブ。ただ旅行を楽しむだけじゃなくて、勉強をしたいと思えるガッツが羨ましい。
老後はまだまだ先だけれど、私も将来彼らのように短期間でもいいから定期的に海外で語学の勉強を続けたいと思うようになりました。理想の老後を過ごすためには健康に気を付けつつ頑張って働かなければ!と改めて思うのでした。
ドイツでバスの乗車マナーについて考える
混みあった朝の通勤バス。空いた席に荷物を置いて涼しい顔をしている人がいたらムッとしますよね。私はします。もしくは二つ並んだ座席の場合、窓際の座席をあけたままで通路側に座っている人がいたら、「詰めて座れば他の人が座りやすいのに」と思いますよね。私は思います。
ドイツのバスではこういったことをするお客さんがすごく、すごく多いです。
ドイツに来てすぐのころは、ドイツ人は乗車マナーがなってない!!と心の中でプリプリ怒っていました。ここは田舎だから乗車マナーなんてことを考えないんだろうかと思ったこともあります。実際、大都市では違うのかもしれませんが、バスだけではなく電車であっても、まるで隣の席も自分の座席のように使う人が多いのです。下手をすれば向かい合っているコンパートメント席4席を独り占めなんていうことも。
しかし、最近になって思うことがあります。それは、ドイツ人にとってこれは乗車「マナー」ではなく、乗車「習慣」に過ぎないのではないかということ。
マナーは良し悪しがあり、マナーを守らないということは他人に敬意を払わないことであり、社会生活に適応できていないことを意味します。しかし、習慣は「どう行動するか」ということであり、そこに良し悪しの判断は入ってきません。
日本では混んでいる交通機関の中で空いている席に自分の荷物を置くという行為は明らかにマナー違反。本来ならそこに座れるはずの人が座れないということになってしまいます。
しかし、ドイツでは誰かの隣に座るときには、そこに荷物があろうとなかろうと「そこ空いていますか」「座っていいですか」と一声かけることがマナーであって、荷物を空いている席に置くことそのものはマナー違反だとはとらえられていない気がします。実際一声かければ快く荷物をどけてもらえることがほとんどですし、おそらく荷物を置いている人たちも「必要なら声をかけてくるだろう」という前提があるのだと思います。
マナー違反だと思っていた時にはイライラしていたドイツ人の行動も、単なる習慣だと思えばあまり腹が立たなくなりました。それと同時に、今までは空いている席であれば何も言わずに座っていたところを、隣の人に一声かけてから座ることを心掛けるようになりました。マナー違反だったのは私のほうだったのか、とちょっと反省しつつ。
ドイツに持ってきて良かったもの 6
文房具が好きです。海外旅行の楽しみの一つは、現地の文房具をいろいろと試してみること。ドイツの文房具はデザインこそ無骨なものが多いものの、機能的で質が良いので気に入っています。
しかし、普段使いのボールペンについては話が別。
愛用しているのは日本ではお馴染みのジェットストリーム。油性なのに水性ボールペンのような滑らかな書き心地と、細字でもインクがだまになったりかすれたりしないところが優秀です。このジェットストリームに匹敵するボールペンがドイツではなかなか見つからないのです。
水性ゲルインクのボールペンであればドイツにも細字の良いものがあるのですが、油性ボールペンはどうしても太字のものが多くなります。そしてずるずるとすべるような書き心地。
ずるずるの油性ボールペンはアルファベットの筆記体を書くときにはとても書きやすいのですが、細かい漢字を書くのには向きません。漢字を書くのにはやはり日本のボールペンが向いている気がします。
デーパートや大きめのドラッグストアの文房具コーナーに行けば日本製のボールペンも売ってはあるのですが、なにせ高い。元の値段を知っているだけに、そして円安なだけにユーロの値段で買うのは厳しいものがあります。
そういうわけで、日本からジェットストリームの3色ボールペンを数本と、替えのインクをたくさん持ってきました。
ちなみに蛍光マーカーやカラーペン(水性)はドイツにも良いものがたくさんあります。お気に入りはスタビロ Stabilo のもの。デザインはもっさりしていますが、そのもっさり具合がドイツらしくてちょっとかわいいのです。文房具は軽くて場所も取らないので、ドイツ旅行のお土産にもオススメです。
ドイツのリサイクルシステム
エコ大国のドイツはリサイクル大国でもあります。ドイツのリサイクルシステムでいいなと思うのが、ペットボトルの返却システム。
ドイツではペットボトル入りの飲み物はあらかじめボトル代が上乗せされた値段で売られています。そしてそのボトルをお店に返すとボトル代(pfand プファンド)が返金されるというシステム。
例えば、これはスーパーで36セントで買った500mlのペットボトル入りの水なのですが、これにはボトル代25セントが含まれています。飲んだ後でお店に返せば25セントが返ってくるというわけです。
「返ってくる」といっても現金が戻るわけではなく、そのお店で使えるクーポンのような形になっているのがほとんど。
基本的にはボトルは買ったお店でなくても返却できるので、自分がよく買い物をする店に持っていけばOKです(他店のものは受け付けていないところもあるかもしれません)。
返却の仕方ですが、スーパーであればほとんどのお店にペットボトル返却用の機械がありますので、返却口にボトルを入れるだけ。ボトルが機械に吸い込まれていった後にクーポンの印刷ボタンを押したらレシートのようなものがプリントされてでてきます。それをレジに持っていけばお金と同じように使うことが可能です。
ちょっと困るのがお店によってこの機械が置いてある場所が違うこと。すぐには見つからないことも多々あります。
お店の入り口付近の小さな小屋の中にあるパターンや、お店を入ってすぐのところにあるパターン、お店の中の飲み物売り場にあるパターン、お店の奥の搬入口近くにあるパターンなどさまざまです。小さいお店だとレジで返却というパターンもあるようです。
なお、ペットボトルを機械で返却するときには以下のことに気をつける必要があります。
1. ボトルを潰さない
日本人としてはボトルを小さく潰したくなりますが、つぶすと機械がボトルのバーコードを読み取れなくなるため、つぶしてはいけないそう。いろはすのボトルほどではなくてもぺこぺこのボトルも多いので注意が必要です。
2. バーコード部分を汚さない
バーコードが読み取れないと機械にはじかれてしまいます。はじかれてしまうと返金してもらえません。
3. ラベルを剥がさない
ラベルにバーコードがついているので、剥がしてしまうと返金してもらえません。
4. 蓋を外さない
これは理由がわかりませんが、蓋を外していると機械にはじかれてしまうことが多いようです。
この機械をドイツ中に導入するのにどれだけお金がかかっただろうかと思いますし、維持費もそれなりにかかっているでしょう。それでもこれはとてもいいシステムだと思います。お金が返ってくると思えば誰もがすすんでリサイクルしようと思うもの。ペットボトルのポイ捨ても減るのではないでしょうか。
ドイツでのハエとの戦い
ドイツの窓は二重サッシだし、換気がしやすいように縦にも横にも開けられるという優れもの。ただ、ないんです。網戸が。
換気が命のドイツでは、しょっちゅう窓を開ける必要があります。それなのにドイツの窓には基本的に網戸はついていません。どうなるかというと、虫が入り放題。
住宅地には意外と蚊はいないのですが(山の中にはそれは大きな蚊がいますが)、今多いのがコバエ。果物を買って置いておくと、あっというまにすごい数のコバエが集まってきます。
日本のムシコナーズを窓の外に取り付けたい!!ベープを設置したい!!と思うのですが、うちのドイツ人(夫)は虫除けは人間にも有害だといって嫌います。そういうドイツ人は多いようで、虫除け製品はドラッグストアでもわりとひっそりと影の方に置いてある印象です。
そういうわけで、家ではかなり原始的な方法でハエと戦っています。結構効果があるので、コバエにお困りのドイツ在住の方がいたらぜひ試してみてください。
1. 小さいお皿かグラスに果物の切れ端を入れる。メロンか桃がとくに効果ありです。
2. 果物の切れ端がちょっと出るくらいに水を入れる。
3. 洗剤を1,2滴たらす。
以上です。
一晩でちょっとひくくらいにコバエが捉えられていました。
スイカだとだめだったので、コバエにも好き嫌いがあるみたいです。
ドイツレストランのチップ事情
海外旅行に行くと悩むのがチップ。日本人にとって馴染みのない習慣なだけに、いつ、どのタイミングでいくら渡せば良いのかと悩むことも多いもの。
ドイツのレストランでもチップの習慣はありますが、アメリカほどは重視されていないようです。アメリカだとチップもウェイターの給料の一部であり重要な収入源のため、食事代の15〜20%をチップとして支払うのが普通。一方でドイツではウェイターの給料はチップなしでも保証されているらしく、そんなにチップは必要ないそうです。
ドイツに来てすぐ、私の住む田舎町のレストランに行ったときのこと。アメリカの感覚でチップを払ったところ、ウェイトレスのおばちゃんからチップが多すぎると怒られ、「1ユーロで十分!」と残りは突き返されてしまいました。
チップが多くて喜ばれることはあっても怒られることがあるなんて!
これは田舎ならではのエピソードかもしれませんが、多すぎるチップは失礼に当たるようです。
じゃあ一体いくら払えばいいのかということですが、なかなか食事の同席者に「チップっていくら払うもの?!」とは聞きにくいもの。うちのドイツ人(夫)でさえ「君がこの食事にいくらのチップを払うべきだと考えるかを僕が決めることはできない」と頑なにチップの塩梅を教えてくれませんでした。
食事の際に周りの人たちの様子を観察した限りでは、高級店や特別なサービスをお願いしたのでなければ、基本的には食事代の端数を切り上げ+1ユーロで十分なようです。
例えば12.30ユーロの食事代であれば14ユーロを支払います。その場合、チップは1.70ユーロ。もしサービスが大して良くなかったり、9ユーロ以下の食事代であれば端数の切り上げだけでもOKです。アメリカだと1ドル以下のチップはあり得ない気がしますが、ドイツでは珍しいことではないようです。
この端数の切り上げ+1ユーロという基準がわかってからは、レストランでの支払いもスムーズになった気がします。とはいえ、レシートではなく口頭で(ドイツ語で)値段を言われたときにはいまだに動揺してしまいますが。
(↑ドイツ版餃子、マオルタッシェン。ベジタリアンのお店だったので中身はかぼちゃでしたが)