ドイツのジェンダーロールについて考える
平日の夕方や週末にベビーカーを押すお父さん達をよく見かけるドイツ。男性も積極的に育児に参加している印象を受けます。私の周りでは働いている女性が多いし、ドイツは働く女性に優しい社会なんだろうなと思っていました。
ところが、最近気づいたのです。ドイツ人の女性でフルタイムで働いてる人は思ったより多くなさそうだということに。
私の家のすぐそばには小学校(日本とはシステムが違うので厳密には小学校ではないのだと思います)があるのですが、朝子供を学校まで連れてくるお母さん達はどうもその後すぐ仕事に向かう様子はなさそうで、ほぼ部屋着のまま他のお母さん達とおしゃべりをしています。うちのすぐ隣にある保育園に子供をバタバタを預けて仕事へ向かうお母さん達とはちょっと様子が違うのです。
しっかりリサーチをしたわけではないし、これは2013年の記事を参照したので古い情報ではありますが、ドイツではフルタイムで働く25歳から59歳の女性の数が他のヨーロッパの国に比べると少ないのだそう。ヨーロッパ諸国の平均が48%なのに対してドイツは41%。働くドイツ人女性の数自体は2002年以降7%増えているのに対して、フルタイムで働く女性の数は1%しか増えていないそう。要するに、パートタイムで働く人が多いということです。子育てと仕事の両立が難しいことが理由の1つとしてあげられていました。
(参照記事:
http://m.dw.com/en/fewer-german-women-work-full-time-than-eu-counterparts/a-16841952)
国のリーダーが女性ということもあり、ドイツでは男性も女性も社会での役割を平等に分担していそうだと思っていましたが、表に見えるものと実情とは違うのだなと感じます。
こんなことを考えるきっかけになったのが、先日見かけたこの看板。
家具屋さんの 駐車場にあった「子連れのお母さん専用」スペース。「親」でも「父親」でもなく、やっぱり子育てをするのは「母親」というイメージがドイツの社会にはあるのかもしれません。