ドイツの扉

ドイツの扉

1年間限定のドイツ生活。わからないことだらけだけど、ドイツの扉をたたいてみます。 → 2018年3月末に帰国しました。ちょくちょくドイツには行くので、引き続きドイツのことや日独異文化について書いていきます。

ドイツでの恋人の立ち位置

今の夫との結婚を決めた理由の一つは極めて現実的なもの。結婚前、彼とは離れて暮らしていたのですが、もし彼が交通事故に遭ったり病気になったりして入院し、仕事を休んで駆けつけたいと思ったとしても、「夫が入院したので仕事を休みます」という理由は職場で許されるだろうけど、「彼氏が入院したので仕事を休みます」とは職場にはとても言えないと思ったから。

 

日本では仕事という場に「恋人」の居場所はない気がします(もちろん職種、職場にもよるのだとは思いますが)。「恋人」はあくまでプライベートな場に存在する人間であり、オフィシャルな場では存在しないものとして扱われていると思うのです。同僚の間でも、「奥さん・ご主人はお元気ですか」という会話はあっても、「彼女・彼氏はお元気ですか」という会話はありません。少なくとも私の職場では。

 

しかしドイツでは、恋人はオフィシャルな場でも存在する人間として扱われているよう。

 

例えば、私の夫の職場の食事会などで若い従業員が恋人を連れてくるというのはごく普通の光景。もちろん付き合って1週間の恋人を連れてくるということはないと思いますが、ある程度長く付き合っていれば、自分のパートナーとして職場の人たちに紹介するのはあたりまえ。周りの人も従業員のパートナーとしてその存在を認めています。

 

ちなみに私はもう妻ですが、夫の職場の食事会や飲み会があるときには私にも声を掛けてもらえます。日本の職場では食事会や飲み会に自分の配偶者を連れてくるということはほぼなかったので、なんとなく不思議な感じ。また、私が通っている語学学校では週に一度飲み会があるのですが、そこでも毎回「旦那さんも来るの?」「今日旦那さんは一緒じゃないの?」と聞かれます。私としては自分の学校の飲み会に夫を呼ぶというのは妙な感じがするのですが、あまりにも毎回のように聞かれるので、時々は誘うようにしています。学校の職員さんたちも夫・妻・恋人やパートナーを連れてくることが多いので、ドイツ人にとってこれはごく当たり前のことのようです。