ドイツ人にとって誕生日はストレスフル?!
30代半ばを過ぎたので、誕生日なんて特別でもなんでもないわ、という顔をするけれど、実は今でもウキウキします。しかし、ドイツ人の大人にとって誕生日はウキウキどころかストレスフルな行事ともいえるみたい。
まず、自分の誕生日には職場にケーキを持参するという習慣があるそう。お菓子作りが得意なひとは自分で焼いたケーキを持って来ることが多いらしいですが、前日にケーキを焼いて出社するというのは結構大変なはず。また、お菓子作りが得意じゃないひとは、近所のお菓子屋やベーカリーでケーキを買うことになり、それなりの出費がかさむことになります。
さらに、お誕生日パーティーというのは友達が企画してくれるものではなく、自分で企画して友達を招待するものだそう。出欠の確認やお店の予約など面倒な部分も本人が担当するし、なにより驚いたのが、お誕生日の本人が招待した友達の食事の費用も持つということ。節約のためにも自宅で料理を振る舞う人もいるようだけれど、それはそれで準備が大変。確かにお誕生日の人の負担はかなり大きそうです。
ちなみに義理の兄は毎年自分の誕生日には休みを取り、1人で山登りに出かけます。有給を取ってまで誕生日のストレスから逃れたいなんて!
ドイツのハエは汚くないの?!
今の季節、ドイツにはハエと蜂がやたら多いです。先日パン屋に行ったところ、ショーケースのなかは蜂の巣箱かというくらい蜂が飛び回っていて驚きました。果物系のタルトなんかの匂いに惹かれて集まってしまうみたいです。菓子パンもびっしり蜂がたかっていました。
ちなみに、蜂はビールの匂いも好きなようで、ビアガーデンにいるとよく蜂が寄ってきます。蜂がビールに溺れることもあるので、対策としてコースターを蓋がわりにグラスの上に載せる人も少なくありません。
まぁ、蜂は許そう。彼らが集めたハチミツも口にしているわけだし、蜂は不潔というイメージはあまりないと思うのです。
ただ、気になるのはハエ。
パン屋でもケーキ屋でも野外の食べ物スタンドでも、蜂と同じくハエも当然食べ物にたかります。
でも不思議と誰も気にしないようです。
蜂もハエも手で払うだけ。ケーキに乗った果物の上で蜂やハエが息絶えていても、ぱぱっと取り除いておしまい。売る人も買う人も食べ物の上のハエを全く気にしていない様子です。
確かにハエのせいで死んだという話は聞かないし、神経質な女だと思われたくはないので、私も気にしないフリはしているけれど、本当は結構気になる!!
(↑ミラベルというスモモのような果物。)
ドイツで最高のチャーシューに出会う
私の住む街はかなりカトリック教色が強い街なのですが、夏にはいくつもの教会がそれぞれにお祭りを行います。地域によって呼び名が異なるようですが、私の住む地域ではKirchweih キルヒヴァイ、もしくはケーヴァと呼ばれることが多いようです。キルヒヴァイでは大抵は教会のまわりに食べ物のブース、ゲームやゴーカート、メリーゴーランドのテントが設置され、近所の人たちで賑わいます。
先日は私のお気に入りのビール醸造所兼レストランの目の前でキルヒヴァイがあるということで出掛けてきました。お目当てはお祭りの3日間だけ提供されるスペシャルメニュー。普段からご飯もビールも美味しいこの醸造場。大混雑です。
私が注文したのがこちら。
ケッセルフライシュと呼ばれる豚バラの煮込み。豚肉料理が豊富な私の地域でもあまり見かけないメニューです。
そしてこの豚肉、驚くほどチャーシューの味。このとびきり極上の厚切りのチャーシューをラーメンに乗せたい…!と思いつつパンを齧っていました。
ちなみに横にのっているのはレバーブルストと呼ばれるソーセージ。普段出されるものはキメが細かいペースト状なのですが、今回はナイフを入れると熱々の肉汁と粗く刻んだ豚の内臓が溢れてくるという初めてのパターン。これも思わず声が出るほど美味しかったです。
どちらもお祭りの3日間しか食べられないのが残念!
ドイツ人にとっての懐かしの駄菓子
ドイツで売られている商品のパッケージデザインは決してお洒落ではないのだけれど、くすっと笑ってしまうような可愛いものが多いです。ダサ可愛いとはまさにこのことかとよく思います。
先日夫が「すごく懐かしいお菓子を見つけた!」といってお菓子の袋を抱えて帰ってきたのですが、これもまたドイツらしいデザイン。
いわゆる飲み込むことができる子供用ガムみたいなお菓子です。日本にも板状のものがありますよね。決してすごく美味しいものではないですが、私にとっても懐かしい味。夫が子供の頃、よくおばあちゃんからもらっていたそうで、当時からデザインもほとんど変わっていないみたい。
これもドイツっぽいパッケージのミルクキャラメル。牛の表情がなんとも言えません。キャラメルとはいってもあまりべったり歯にくっつく感じはなく、ザクザクと噛んでたべられるものです。
ドイツにももちろん今風のパッケージのお菓子も売ってありますが、こういった素朴なお菓子のパッケージはドイツらしくていいなと思います。
ドイツのヘアスタイリング剤事情
太い、硬い、多い、くせ毛という髪の毛の四重苦を抱えてこれまで生きてきましたが、ドイツという国はここに乾燥と硬水によるダメージをプラスしてくれました。もうボロボロでお手上げ状態。
日本にいる頃は、あごの長さのボブをこまめに美容院で切ってもらうことでなんとか凌いできました。しかし、ドイツではそうはいかないことはわかっていたので、出国半年前くらいから肩につくまで髪を伸ばし、出国直前にデジタルパーマをかけてきました。
しばらくの間は洗髪後にオイルを揉みこむことでパーマを維持してきましたが、さすがにそろそろとれかけ。もう30代半ばもすぎているので、とれかけのパーマからは生活感というか生活に疲れた感が漂ってしまうのが悲しいところ。
そういうわけで、ここのところ取れかけのパーマを復活させつつ、乾燥とダメージで広がる髪を抑えるためのスタイリング剤を探していました。
しかし、ドイツの製品はドイツ人の髪のために作られているもの。スタイリング剤を求める旅はかなり難航しました。
そもそもドイツで売られているヘアスタイリング剤を見る限り、ドイツ人が求める理想のヘアスタイルとはこんな感じだと思うのです。
1.ボリュームが命
スタイリング剤の多くを占めるのがヘアスプレーとワックスなのですが、ボリュームアップのためのものがやたら多い。たしかに細くてこしがなさそうな髪の毛の人が多いので、ボリュームを出すことで「スタイリングしてます」感を出すことができるのだと思います。
2.ツヤが命
スプレーにしろワックスにしろトリートメントにしろ、ツヤだしをうたうものが多いです。そしてヘアスタイルにこだわっている感じの人たちの中にはニスでコーティングしたようにツヤッツヤの髪をしている人が多い。日本人にとってはこのツヤはちょっと不自然に感じます。
3.ホールド力(りょく)が命
ヘアスプレーやワックスには5段階でホールド力が表示されているものが多いのですが、そのほとんどがマックスの「5」。ナチュラルにふんわりまとめてくれるようなものはなかなか存在しておらず、ホールド力が「3」以下のものがなかなか見つかりません。
柔らかくてくせのある髪をした人が多いドイツのこと、髪の毛をゆるくまとめるときにはスタイリング剤自体たいして必要ないのだと思います。スタイリング剤を使ってまでまとめたいというときには、髪の毛一本すら乱れてほしくないという場合なのかもしれません。
こんなわけで、パーマのカールはしっかり出しつつ、ボリュームは押さえながらまとめてくれるようなスタイリング剤はなかなか見つからなかったのです。
ドイツのドラッグストアでは日本のように商品のサンプルを置いてあるわけではないので(場所やお店にもよるのかもしれませんが)、基本的に一発勝負。できるだけ失敗を減らすためにもネットで口コミを読みまくりました。
そして見つけたのがこちら↓
シュヴァルツコプフのカールヘア用のスタイリング剤。口コミを読む限りでは、天然パーマのドイツ人女性が愛用しているみたいです。近所のドラッグストアにもちゃんと置いてありました。そして、珍しくホールド力が「3」。これでもEtra Stark(スーパーハード的なこと)と書いてあります。「5」なんてもうほぼボンドなんじゃないかと恐ろしくなります。
左側はスタイリング用のムース。
ボリュームアップのスプレーがメジャーな中で、ムースは珍しいと思います。乾く前の髪に軽く揉みこむと、無事にパーマが復活。そして一日ウェーブが保たれます。がちがちに固まったらどうしようかと思ったのですが、ちゃんと手櫛でほぐすことができる程度のホールド力です。ただし、あんまりしっとりまとまるタイプではないため、ボリュームは結構出ます。
右側はクリーム状のスタイリング剤。
こちらも髪が濡れた状態で毛先に軽く揉みこみます。ムースほどしっかりとパーマのウェーブが細かくは出ないのですが、ボリュームはかなり抑えられるし、乾く前に軽く手でねじっておくと大き目のカールが一日キープされます。乾燥にも強そうです。
どちらも使い心地は悪くないので、その日の気分と天気で使い分けています。
これらのおかげで何とかパーマは復活したものの、帰国まで伸ばし続けるわけにはいきません。どこかで観念して美容院に行かないといけないのはわかっているのですが、ドイツ生活の先輩方のブログを読む限り、みんな美容院では散々な目に遭っているよう。最終的には日本人の美容師さんがいるデュッセルドルフまで飛ぶしかないのでしょうか?!
ドイツ人にとって合理的なフォークの位置とは
ドイツでの日常のあれこれにも随分慣れてきたと思うのですが、いまだに慣れないというか毎回真面目に驚いてしまうのが、カフェやレストランでケーキをオーダーしたときのフォークの位置。
日本だとケーキと一緒にお皿に乗って出てくるか、お皿の横にナプキンと一緒に置いてもらえるのが普通だと思うのですが、ドイツではこうです。
ぶさっとケーキに突き刺さって出てきます。
ちょっとお洒落なティーハウスにいったときはこうでした。
遠慮がちに、でもしっかりとケーキの側面に刺さっています。
食いしん坊すぎていつも写真を撮る前に食べてしまうため、ケーキに突き刺さったフォークの写真の手持ちが少ないのですが、ドイツではこれはごく普通のことのようです。日本人ならぎょっとしてしまう光景ですが、ドイツ人は誰も驚きません。
なぜケーキにフォークを突き刺して持ってくるのかとうちのドイツ人(夫)に尋ねたところ、「そのほうが運ぶ途中で床に落とす心配がないから」とのこと。
ちなみに肉料理のナイフもよく肉に刺さって出てきます。
見た目より合理性、効率性を重視するドイツ人らしいといえばそうなのかもしれませんね。
ドイツソーセージの定義とは?
ほぼ毎週土曜日の朝には近所の肉屋に買い物に出かけます。どちらも午後にはお店を閉めてしまうので、10時前には行かないとお目当てのものは売り切れてしまいます。
今週は夫が買い物をしてきてくれました。買ってきたものの一部がこちら↓
未だに慣れないのが、このお皿に乗っているほとんどが「ソーセージ(ドイツ語ではヴルスト)」だという事実。
私の目にはどうしても、「ハムの盛り合わせ」に見えるのですが、このなかで「ハム」と定義されるのは左下のものだけ。あとはサラミも含めて全部ソーセージなんです。中央のパテのようなものも「レバーヴルスト」と呼ばれる立派なソーセージのひとつ。右側の薄切りされた丸いものも、ソーセージ。私にはハムにしか見えませんが、基本的にこういった加工をされたものはハムとは呼ばないそう。
さすがソーセージの国ドイツ。ソーセージの定義は日本のそれとはずいぶん違うようです。