ドイツの扉

ドイツの扉

1年間限定のドイツ生活。わからないことだらけだけど、ドイツの扉をたたいてみます。 → 2018年3月末に帰国しました。ちょくちょくドイツには行くので、引き続きドイツのことや日独異文化について書いていきます。

ドイツレストランのチップ事情

海外旅行に行くと悩むのがチップ。日本人にとって馴染みのない習慣なだけに、いつ、どのタイミングでいくら渡せば良いのかと悩むことも多いもの。

 

ドイツのレストランでもチップの習慣はありますが、アメリカほどは重視されていないようです。アメリカだとチップもウェイターの給料の一部であり重要な収入源のため、食事代の15〜20%をチップとして支払うのが普通。一方でドイツではウェイターの給料はチップなしでも保証されているらしく、そんなにチップは必要ないそうです。

 

ドイツに来てすぐ、私の住む田舎町のレストランに行ったときのこと。アメリカの感覚でチップを払ったところ、ウェイトレスのおばちゃんからチップが多すぎると怒られ、「1ユーロで十分!」と残りは突き返されてしまいました。

 

チップが多くて喜ばれることはあっても怒られることがあるなんて!

 

これは田舎ならではのエピソードかもしれませんが、多すぎるチップは失礼に当たるようです。

 

じゃあ一体いくら払えばいいのかということですが、なかなか食事の同席者に「チップっていくら払うもの?!」とは聞きにくいもの。うちのドイツ人(夫)でさえ「君がこの食事にいくらのチップを払うべきだと考えるかを僕が決めることはできない」と頑なにチップの塩梅を教えてくれませんでした。

 

食事の際に周りの人たちの様子を観察した限りでは、高級店や特別なサービスをお願いしたのでなければ、基本的には食事代の端数を切り上げ+1ユーロで十分なようです。

 

例えば12.30ユーロの食事代であれば14ユーロを支払います。その場合、チップは1.70ユーロ。もしサービスが大して良くなかったり、9ユーロ以下の食事代であれば端数の切り上げだけでもOKです。アメリカだと1ドル以下のチップはあり得ない気がしますが、ドイツでは珍しいことではないようです。

 

この端数の切り上げ+1ユーロという基準がわかってからは、レストランでの支払いもスムーズになった気がします。とはいえ、レシートではなく口頭で(ドイツ語で)値段を言われたときにはいまだに動揺してしまいますが。

 

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(↑ドイツ版餃子、マオルタッシェンベジタリアンのお店だったので中身はかぼちゃでしたが)

 

 

ドイツの柿はどこからきたのか?!

メロンとスイカが旬のドイツ。スーパーの果物売り場はいろんな種類のメロンとスイカで埋め尽くされています。なんせ一個一個が大きいので場所を取るメロンとスイカ。しかも一個1.5〜2ユーロ程度なのでゴロゴロ積み重ねられています。

 

そんななか、ひっそりと佇んでる柿を発見。

 

商品名もなんと、KAKI !!! 

 

なんとなく、懐かしい友達を見つけたような気がして買ってきました。

 

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ちなみにこの柿、ドイツ産ではなく南アフリカ産。そんな遠くで柿が作られているのかと思うとなんか不思議。

 

ちなみにドイツはどちらかというと地産地消をモットーにしている国なのか、ドイツ以外、特にEU圏外産の果物を見ることが少ない気がします。市場に売ってあるものはこの地域でつくられたものがメインだし、ちょっとお高めのスーパーだとほぼドイツ産の野菜か果物が売ってあります。

 

今回柿を見つけたのはディスカウントスーパー。安いスーパーには外国産も置いているのだと思います。季節が来ればドイツ産の柿も流通するのでしょうか?

 

 

ドイツ旅行の前には靴底の再確認を!

ドイツの石畳の道は雰囲気があって素敵。でも歩くとなると結構大変です。足を挫きそうになったり、お気に入りの靴をダメにしたりしてしまうことがあります。

 

同じ石畳といっても、戦後再建された街や大きな都市の場合は、それなりに同じくらいの大きさの石をなるべく均等になるように敷き詰めているため、歩くのはそんなに大変ではありません。石ではなくタイル敷きに変わっているところも多いし、人通りが多いところはアスファルトになっているところも。

 

問題なのは戦火を逃れた街の旧市街や田舎街の石畳。こういったところはそのへんから適当に持ってきた石を適当な間隔で敷き詰めてあるので、とにかくでこぼこ。尖った石が突き出ていることも珍しくありません。私の住む街もまさにこの古いタイプの石畳の道が多いのです。

 

ドイツの石畳の道の大変さはわかっていたつもりなので、日本からもってきた靴のほとんどはぺったんこのフラットシューズ。ところが、私が日本で履いていたフラットシューズは真のフラットシューズではないということをこの街の石畳に教えられたのです。

 

これからドイツ旅行を計画されている方は、今一度履こうと思っている靴の裏をご確認ください。以下のような靴は歩きにくい可能性があります。

 

 

1. 軽量スニーカー

 

軽さが売りのスニーカーのなかには、靴底の溝の間隔が広いものや溝が深いものがあります。私が日本から持ってきたスニーカーがまさにこれ。ジグザグの靴底なため軽くて通気性が抜群なタイプ。アスファルトの上を歩くぶんには全く問題ないのですが、広めの溝の間に尖った石がはまって痛い思いを何度もしました。

 

スニーカーは靴底ができるだけフラットなもので溝の幅が広くないものを選んだ方が良さそうです。

 

 

2. フラットシューズだけどヒール部分の接地面が小さいもの。

 

日本で売ってあるフラットパンプスの多くがこの手のヒールの形をしている気がします。爪先がほっそりしたフェミニンなタイプは特にそう。ヒール自体が小さければ、いくらヒールの高さがなかったとしても細いかかとのハイヒールと変わりません。石畳の間にはまったり、斜めの石から落ちそうになったりします。ヒールが低いだけに、靴本体のかかと周りが石にこすれて傷んでしまうことも。

 

 

3. ゴム底のコンフォートシューズなのにかかとから接地面にかけてヒール部分に傾斜がついているもの

 

この説明では伝わりにくいかもしれませんが、要するに靴のかかと部分とヒールの接地面が同じ太さではないものです。

 

私の中で史上最高に歩きやすいと思っているゴム底のパンプスがあるのですが、この靴がまさにこのタイプでした。ヒールの接地面がかかと部分よりほんの少し狭くなっています。ゴム底なだけにそのクッション性があだになり、不安定な石の上だと余計にグラグラしてしまいます。アスファルト上では「走れるパンプス」なのですが、石畳の上では危険です。

 

 

 

難易度の高い石畳の街に住んでみてわかったのは、大事なのはヒールの低さではなくヒールの太さだということ。特にヒールの接地面とかかとが同じ太さであるということ、そしてヒール部分には余計な溝がないということが重要です。この条件さえ合えば、ハイヒールでも大丈夫。ちょっと前に流行っていたチャンキーヒールなんかはドイツの石畳向きと言えます。

 

 

フェミニンな靴がなかなか履けないのが残念ではありますが、ドイツを楽しむには靴は重要。旅行の前にはぜひもう一度履く予定の靴の靴底を確認してみてください。

 

 

ちなみに、嘘みたいな話ですが、つい先日私の語学学校のクラスメイトが履いていたナイキのエアマックスのエアー部分が石畳にはさまり、穴が空いてしまいました!こんなこともあるので、靴底の頑丈さは本当に本当に重要です。

 

 

 

 

 

 

ドイツのオーガニックコスメは悪くない、かもしれない

ナチュラル」とか「オーガニック」という言葉になんとなく拒否反応がある私。確かに良いものなんだろうけど、オーガニックというだけでもてはやされたり、値段がバカに高かったりするのが気になります。

 

化粧品に関しては、気持ちの問題だけではなく、肌が拒否反応。敏感肌にも優しいはずの「ナチュラル」コスメに何度かぶれたことか。どんなに口コミが良いものでも、肌に優しい系の化粧品がことごとく合わない天邪鬼な敏感肌です。私は草まけもしやすいし、南国系のフルーツを食べると唇が腫れることもあるので、多分体質の問題なのだと思いますが。

 

ドイツはオーガニック(BIO)コスメの種類が豊富な国なので、ドラッグストアにも薬局にもナチュラルコスメがずらりと並んでいます。しかも日本と比べると価格もそんなに高くありません。この値段ならオーガニックもいいなと思えるレベル。

 

こういう自然派の化粧品が肌に合う人はいいなぁ、と思いつつ、これまでは素通りしてきたのですが、つい先日思い切ってドイツでナチュラルコスメを買ってみました。

 

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 ドイツの庶民的オーガニックコスメメーカーの代表ともいえるLaveraの口紅です。

オーガニックなのに、なんとお値段は6ユーロ弱。失敗しても諦めがつく値段だったこともあり、試してみることにしました。

色は32 Pink Orchid。青みがかった濃い目のピンクです。

 

まず驚いたのはその発色の良さ。

ナチュラル系コスメは発色が悪いという印象を持っていたのですが、ほぼ見た目の色のまま発色します。発色が悪いことを見込んで濃い目の色を買ってしまったけれど、もう少し薄い色でも良かったかも。

 

また、濃い色の口紅だからということもありますが、持ちも悪くありません。もちろん、落ちないことを売りにしているケミカルな口紅に比べたら持ちは良くありませんが、すぐに色がくすんでしまうことはありませんでした。

 

なにより良かったのが、変な香料が入っていないこと。

海外の口紅はどうしても香料が強いことが多く、その匂いで気分が悪くなってしまうことも。でもこの口紅はほぼ無臭です(鼻を近づければ蝋燭のような原料臭はしますが)。

 

ただ、ちょっと乾燥しやすい気はします。

私は唇が荒れやすいので、白色ワセリン(サンホワイト)を薄く塗ってから口紅を塗るようにしていますが、いつも使っている化学物質バリバリの口紅に比べると乾きやすい。でもいまのところ唇の皮がむけたり、腫れたりということはありません。

 

まだ口紅一本試しただけではありますが、ドイツのオーガニックコスメも悪くないかもしれません。

 

 

 

幻の桃がドイツでは…

ドイツの夏は果物の季節。市場やスーパーには色とりどりの果物が並びます。

 

そんななかでもひときわ目を引くのがこの桃。

 

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 平べったいフォルムが可愛いこの桃、日本語では「蟠桃 ばんとう」という名前だそう。日本国内ではあまり流通していないため「幻の桃」と呼ばれているみたい。

 

ドイツでもほかのヨーロッパの国でもよく食べられている果物らしく、とってもお買い得。ここのところ毎朝食べています。

 

普通の桃と比べるとちょっと硬めの果肉ですが、すごく甘い!こっちの人は皮ごとがぶりと食べていますが、表面の毛は気にならないのでしょうか??

ドイツの生理用品は安い方が快適かもしれない

海外在住日本人女性の共通の悩み、それは日本のナプキンに勝る生理用品がなかなかみつからないこと。

 

そこまで困るわけではないんだけど使いにくい、肌触りが悪い、薄すぎる、分厚すぎる、などなどみなさんお困りの様子。もちろん私もです。

 

生理用品は各々好みがあるものなので、全ての人が満足するナプキンというのはおそらく存在しないと思います。私はコットンのようなふわふわの肌触りと蒸れにくさは絶対譲れない点。一方で吸水性の良さやサラサラした肌触りが良いという人もいると思います。

 

ドイツに来てからは、なんとなく生理用品大手のalwaysのナプキンを使ってきました。どこでも売ってあるし、他より若干値段が高いぶん質も良いと思っていたからです。

 

でも私はalwaysが苦手。

 

alwaysはサラサラ系統のナプキンで、どちらかというとビニールっぽい肌触り。というかモロにビニール。まぁ、外国だしこんなもんかな、と仕方なく使っていたわけです。

 

そんな折、たまたまドラッグストア、ミュラージェネリックブランドだと思われるナプキンが目に留まりました。

 

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16個入りで95セントとお買い得値段。全く期待せずに買ってみたのですが、意外に良いかも。

 

肝心の中身ですが、せっかくなのでalwaysのナプキンと並べてみました。

 

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左がalwaysで右がミュラーのもの。

どちらも普通の日用の羽根付きです。

 

写真ではわかりにくいですが長さはほぼ同じ。左側の方が吸収体の形や羽根の形が工夫されているのがわかります。これが値段の違いでしょうか。とはいえ、日本のように横漏れ防止ギャザーなどはないので、多い日はかなり心配になりそうな造りです。

 

右側のミュラーはかなりシンプルな造りですが、肌触りはふわふわ系統なので、私としては断然こちらの方が好みでした。

 

ミュラーのナプキン表面のアップの写真がこちら↓

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alwaysはこちら↓

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ビニールっぽい質感が伝わるでしょうか。

こちらのほうがサラサラしていて好みという人もきっといると思いますが、ふわふわした質感が好みの方には、ミュラーのナプキンがオススメです。

 

多い日用や夜用などは使用していないのでどんな造りなのかわかりませんが、きっと日本のように高品質ではないと思うので、ここぞ(?)という時用のナプキンは日本から持ってくると安心かもしれません。

 

 

最後にこれはすごく細かいことなのですが、ドイツのナプキンは袋と羽根のシールが別々になっているのが面倒!と思っているのはきっと私だけではないはず。

 

袋のテープを剥がして広げたら羽根のシールも一緒に剥がれるという日本式のパッケージ、 今まで当たり前と思っていましたが素晴らしい発明ですよね!

 

 

 

 

 

ドイツのフィットネスジムで辛いこと

ビールを愛している私にとって、ドイツはある意味天国でもあり地獄でもあるのかも。

 

20本入りケースで買えば、1瓶60セントくらいで美味しい地ビールが買えてしまうので、ついつい手が伸びます。ところがそんな生活を3ヶ月ほど続けていたら、明らかに体型にビールの影響が出てきました。

 

そんなわけで少し前に近所のジム、マクフィットに入会しました。マクフィットはドイツで展開するフィットネススタジオのチェーンなのですが、なんといっても安さが魅力。同じ口座から2人分の費用を引き落とすパートナー割引なら、月額なんと10ユーロです(通常価格は20ユーロ、2人で30ユーロ)。

 

これだけ安いのにジム自体は綺麗で快適。スタッフの数が少ないこと、スタジオレッスンはトレーナーではなくビデオで行うこと、マシーン使用の際に持参のタオルを敷いたり使用後にアルコールスプレーで拭くことを利用者に義務付けて掃除の手間を少なくすることなどで、スタッフにかかる人件費を抑えているのが安さの秘訣のようです。

 

そんな快適なジムですが、辛いことが3つあります。

 

1. メイド・イン・ジャーマニーのマシーンの規格にアジア人体型がフィットしない

 

161センチの私。日本では平均よりちょっと高いかなという身長ですが、女性でも170センチ以上の身長がある人が多いドイツでは明らかに小さいほうです。そして彼らは手足も当然長い。マシーンによっては背の高い人と低い人に合わせて多少調整した状態で並べられているものもあるのですが、どこをどう調整しても私の手足の短さが規格外で使えないというマシーンがいくつかあります。

 

2. マクフィットモデルの視線が痛い

 

これはマクフィットに限ったことなのですが、マクフィットにはマクフィットモデルなる人たちがいるらしく、ムキムキの彼らの特大サイズの写真がジムのいたるところに貼られているわけです。

 

おそらくドイツ人の利用者は、マクフィットモデルの美しい腹筋や引き締まった手足を眺めてモチベーションを上げるのでしょうけれど、それこそ日本人とは人間の規格が違うボディ。私には全然訴えかけてはきません。それどころか写真の視線が痛い。

 

腹筋コーナーなんて、美しすぎる腹筋を見せびらかしながら超特大サイズのドイツ美人がこちらを見下ろしています。できればやめていただきたいところ。

 

 

3. 運動している女性達が美しすぎて、つい見惚れてしまう & 肩身がせまい

 

スポーツ好きな女性が多いドイツ。フィットネススタジオに来ている人たちの多くが引き締まった身体をしています。若者からおばあちゃんまでジムで運動しているのですが、みんな美しい!ガリガリに細いのではなく、しっかりお肉も付いていながら筋肉があるという身体は良いものです。ついつい見惚れてしまってマシーンを動かす手が止まりそう。

 

しかし、そんな彼女達とロッカールームで一緒になると、なんだか肩身がせまいもの。身体の作りが遺伝子レベルで違うのでしょうがないとはわかってはいるものの、鏡のなかのザ・日本人体型な自分の身体を鏡で見るとちょっと悲しくなってしまったり。

 

 

 

そんなこんなで辛いこともあるジムですが、それでも運動するのはいい気分転換。とりあえず、罪悪感なくビールを楽しむためにも続けていこうと思います。